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シドニー・オペラハウス(オーストラリア)
Sydeny Opera House - Australia


世界文化遺産 <2007年登録>
シドニー ー オーストラリア


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シドニー・オペラハウス - Sydney Opera House


   シドニー市街の北部の岬、ベネロン・ポイントの突端に、シドニー・オペラハウスは建っています。建物のデザイン案は全世界に公募され、1957年、全世界233件の応募の中から選ばれたのが、当時無名だったデンマーク人ヨーン・ウッツソンのデザインでした。巨大なコンクリート製の屋根は「シェル」と呼ばれています。文字通り貝殻をモチーフにしたデザインです。2色のタイルを使って造られた白い曲面の屋根は、日差しが移るにつれて、その輝きを変化させていきます。その斬新なデザインは、当時の技術では建築不可能とまで噂されました。

   着工から完成まで16年の歳月、総工費は当初予定されていた700万ドルの14倍以上の1億200万ドルに達しました。工費は宝くじの収益金などによってまかなわれました。こうして完成したオペラハウスは高さ183m、幅は一番広いところで120mです。海面下25mまで打ち込まれたコンクリート製の杭が建物の基礎となり、屋根であり外壁でもある白いシェルには、白色と淡い桃色の釉薬をかけたスウェーデン製のタイルが105万6000枚張られました。オペラハウスは以下のように構成されています。
   ・コンサートホール:2679席
   ・ジョーン・サザーランド劇場:1507席
   ・ドラマシアター:544席
   ・プレイハウス:398席
   ・スタジオシアター:364席
その他、5つのリハーサルスタジオ、4つのレストランと6つのバーなどがあります。コンサートホールにある「グランドオルガン」は世界最大の機械式パイプオルガンです。


 
   1973年10月20日の開館行事にはエリザベス2世が来場し、ベートーヴェンの第九を演奏しました。現在、シドニー・オペラハウスを訪れる観光客は年間およそ400万人。1973年の完成以来、シドニーの街の風景に不可欠のものとなっています。1つの建築物が街のイメージを変え、国のシンボルになりました。