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From: sakamoto@sm.sony.co.jp (Tomohiko Sakamoto)
Newsgroups: fj.kanji
Subject: JIS X.... (Re: RE:Shift-JIS vs EUC)
Message-ID: < 43020@wsserva.sm.sony.co.jp> 
Date: 13 Jun 90 14:36:55 GMT
References: < 43013@wsserva.sm.sony.co.jp> 
Sender: news@sm.sony.co.jp
Distribution: fj
Lines: 80

In article < 43013@wsserva.sm.sony.co.jp> ,
	michael@sm.sony.co.jp (Michael Knight) says:
>  
>  	Teminal emurator で ISO2022 の完全サポートを追及している入江です。

LBP line printer emulator で ISO 2022 の完全サポートを追及している坂本で
す(もう出来てるけど)。

>  	あそこの人は JIS-X0201 も追加しちゃったんですよね。
>  	あのおかげで未だに (J (JIS roman) の扱いに困っています。
>  	そもそも JIS は何故 (J なんかを定義しているのでしょうね。

私も JIS に対して言いたい。

JIS ハンドブックをみると、X0208 に「ESC 02/4 04/2 で2バイト符号系の指示
及び呼び出し」ってあるんだけれど、「ESC 02/8 04/10」いわゆる「ESC(J」に
よる1バイト符号系の指示 って書いてないじゃない。多分、原規格(JIS 規格票)
の付属書かなんかにはあるんだろうけど。
これって大事なことだと思うんだけどなあ。ハンドブックにも載せてよ。

JIS の規格で変なのは、JIS X0201 の、片仮名じゃなくて英字の部分を、規格で
は、「ローマ文字」って言っていることです。普通、「ローマ文字」なんて言い
ませんよね。それで、JIS X0208 を見ると、3区の文字のことを「ローマ字」と
呼んでいるんです。でも、6区や7区は「ギリシア文字」、「ロシア文字」。

まあ、SP のことを「空白」でなく「間隔」って言っているくらいですから、正
式な規格と世間一般での慣用的な呼び方とは違うもんなんでしょうね。
DEL だって、「抹消」ですか。
「削除」の方が Delete の訳としてふさわしいような気もしますが。

	(「DEL キーは、打たれる」で伊熊猫賞をもらったことがあるなあ。)

それはともかく、
JIS X0208 を決めた人が、8ビット環境での2バイト符号系(漢字)の指示及び呼
び出しを「ESC$B」にしたのは、よくなかった。

X0201 の8ビット環境で、左側の部分、つまり「ローマ文字」のところは、
ASCII と対等に扱ってもいいくらい大切な部分じゃないですか。
だって、JIS で規定しているプログラミング言語もこの部分を使っているわけで
しょう。
X0201 の8ビット環境で、右側の部分、つまり「片仮名」のところは、言わば
補助文字セットだったわけですよ。

そして、JIS X0208 の漢字符号系ですけど、これも補助文字セットにしか過ぎな
いわけです。
だったら、ESC$B と ESC(J で、「ローマ文字」と「漢字」を切り替えなくって
もいいじゃないですか。「ローマ文字」は、いつでも使えるようにしておいて、
「片仮名」と「漢字」を切り替えるようにすればよかったんですよ。

	ESC$)B と ESC)I でね。

ただ、2バイト符号系を G1 に指示できる X0202 (旧C6228) が決まったのが、
1984年。X0208 (旧C6226) は、1978年に決まり、1983年に改訂されていますから、
仕方がないと言えば、仕方がないんですが、...... 。

もし、「8ビット環境で2バイト符号系を G1 に指示すること」が 1978年の時
点に決まっていれば、シフト JIS なんか生まれずに済んだことでしょう。
「ローマ文字・片仮名」環境から、「ローマ文字・漢字」環境への移行が世の中
で進み、パソコンの世界でも、最初から EUC に似た環境が出現したはずです。
X0208 の漢字符号系は片仮名を含んでいますから、このような移行はとても自然
だったと思います。

7ビット環境でも漢字を G1 に指示することはいいことです。
SI/SO で、「ローマ文字」と「漢字」を切り替えられるじゃないですか。
ESC$B と ESC(J という3バイトのエスケープシーケンスで切り替えるよりもス
マートでプログラムの作成も容易だったに違いありません。

それでも、JIS の規格が、あくまでも「ローマ文字」と「漢字」を G0 に指示し
たいというのなら、「片仮名」も ESC(I で G0 に指示するようにして、3つの
文字セットの扱いを対等な関係にして欲しかった。

SS2R と SS3R を作らなかった ISO 2022 のマヌケ。
漢字を G1 に指示しなかった JIS X0208 のアホウ。
ついでに、「片仮名」を 63文字しか定義しなかった JIS X0201 のバカ。

  ソニー(株)スーパーマイクロ事業本部ワークステーション事業部
	坂本智彦	sakamoto@sm.sony.co.jp

# 今日は酔っ払っているようです。「麦芽入り炭酸飲料」が大好きなもんで。
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